■ 終助詞の種類
終助詞の主なものとして、次のような語がある。
か かしら の な な(なあ) ね(ねえ) よ や わ ぞ とも
それぞれの語の用法については、解説中の表を参照。
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終助詞とはなにか、どのような働きをするかについて、「終助詞の働き」のページで解説しました。
終助詞とされる単語には、主に次のようなものがあります。
か かしら の な な(なあ) ね(ねえ) よ や わ ぞ とも
これら一つひとつの終助詞の用法を簡単にまとめると、次の表のようになります。
なお、それぞれの語の用法については、主なものをあげていますが、すべてではありません。ここには取りあげていない用法もあります。
【表】終助詞の種類
か | 疑問 | どれが好きです か 。 |
反語 | そんなことできるもの か 。 | |
勧誘 | 食事にしよう か 。 | |
感動 | ついにやり遂げた か 。 |
かしら | 疑問 | 今日は、何曜日 かしら 。 |
の | 疑問 | どうする の 。 |
断定 | いいえ、違う の 。 |
な | 禁止 | 誰にも話す な 。 |
命令 | ごはんを食べ な 。 |
な (なあ) |
感動 | きれいな月だ な(なあ) 。 |
念を押す | それで間違いない な 。 |
ね (ねえ) |
感動 | よい景色だ ね(ねえ) 。 |
念を押す | ぜったい来て ね 。 | |
語調を整える | 今日 ね 、学校で ね 、先生が ね … |
よ | 呼びかけ | 風 よ 、ふけ。 |
勧誘 | 早く行こう よ 。 | |
命令 | もっとがんばれ よ 。 | |
念を押す | 気をつけて行くんだ よ 。 |
や | 勧誘 | そろそろ帰ろう や 。 |
呼びかけ | タマ や 、こっちにおいで。 |
わ | 感動 | とてもおいしい わ 。 |
主張 | 知らない わ 。 |
ぞ | 強調 | さあ、始める ぞ 。 |
とも | 強調 | もちろん、協力する とも 。 |
終助詞には、上にあげたほかにも、「さ(断定)・ぜ(念押し)・かい(疑問)・こと(感動)・ものか(反語)」などがあります。
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次の各文中の下線部(終助詞「か」)の働きを後のア~エの中から選んで、記号で答えなさい。
(1) 君も練習に参加してみないか。
(2) あなたはこの学校の生徒ですか。
(3) この長編小説もついに完結したか。
(4) そんなことがありえようか。
ア 疑問
イ 反語
ウ 勧誘
エ 感動
【考え方】
終助詞「か」の働きを見分ける問題です。
終助詞の「か」には、疑問・反語・勧誘・感動などの意味があります。
いずれの意味であるかを文の内容から判断しましょう。
(1) 「参加してみないか」の「か」は、聞き手をそうするように誘うことを表しています(勧誘)。「参加しようよ」という意味です。
(2) 「この学校の生徒ですか」の「か」は、聞き手に対してそうであるかどうか質問することを表しています(疑問)。
(3) 「ついに完結したか」の「か」は、そうなったことに対する感動やおどろきを表しています。
(4) 「ありえようか」の「か」は、それとは逆のことを強調するために、わざと疑問の形で問いかけることを表しています。つまり、反語です。
【答】
(1) ウ
(2) ア
(3) エ
(4) イ
*
次の各文の下線部と働きが同じものをそれぞれア~ウから一つずつ選び、記号で答えなさい。
(1) 人の悪口を言うな。
ア このリンゴは、おいしいなあ。
イ 急に道路に飛びだすな。
ウ 好きにしな。
(2) いつ出発するの。
ア そろそろ出発しようか。
イ もうすぐ出発するよ。
ウ もう出発したかしら。
【考え方】
終助詞「な」などの働きを見分ける問題です。
(1) 「な」には、禁止・命令・勧誘などの意味があります。いずれの意味であるかを、文の内容から判断しましょう。
問題文の「な」は、文の内容から考えて禁止(~してはいけない)を表しています。
ア この「なあ」は、感動を表しています。
イ この「な」は、禁止を表しています。
ウ この「な」は、命令を表しています。
(2) 問題文の「の」は、文中に「いつ」という疑問を表す語があるので、疑問を表していることがわかります。
ア この「か」は、聞き手に誘いかけること(勧誘)を表しています。
イ この「よ」は、聞き手に念をおして確かめることを表しています。
ウ この「かしら」は、出発したかどうかを問いかけること(疑問)を表しています。
【答】
(1) イ
(2) ウ